この記事を読んでいるあなたはストーリーテリングやパーソナルブランディングの重要さを感じて、ご自身のブログや仕事にどうにか使えないかという気持ちがあるのではないでしょうか。
これからは企業ブランドの強さよりも個人のオリジナリティの時代だと僕は思います。個人ブログで稼ぐためにもそれは必要で、何かしらの独自性がないと読者は満足してくれないんじゃないかなと考えています。
今回は僕が自分のストーリーをブランディングしようと思った時に実際に読んで参考にした本をご紹介しています。
僕の個人的な感想なので読み手が違えばまた印象が変わるかもしれませんが、どの本も初心者が勉強するにはとてもいいオススメの本です。
今回ご紹介するのは
- 価格、品質、広告で勝負していたらお金がいくらあっても足りませんよ
- コンテンツマーケティングのためのストーリーテリング
- パーソナルマーケティング
- ブログ・ブランディング
〜10年生き残るブログ戦略〜 - ものがたり起業
この5つです。
この記事を最後まで読むと…
- ストーリーブランディング初心者にとても勉強になる本が分かります
もくじ
ご紹介する本は全て無料で読める
今回この記事でご紹介する5つの本は僕自身全て無料で読みました。紙媒体ではなく電子書籍として読むと無料で読むことができます。
その訳はAmazonが運営しているKindle Unlimited。このサービスを利用すると最初の1ヶ月間何冊読んでもタダです。課金される前に解約すれば完全無料。このKindle Unlimited内には和書洋書合わせて約130万冊の本があり、全て読み放題。本の虫にはたまらないサービスではないでしょうか。
価格、品質、広告で勝負していたらお金がいくらあっても足りませんよ

著者:川上徹也
『奇跡のリンゴ』という話をご存知でしょうか。
あなたの目の前にリンゴが3つあります。見た目はほとんど同じ。ただ、それぞれのリンゴにはこんな説明書きがあります。
① どこにでもあるごく一般的な農法で育てたリンゴです。
② まわりの葉を取らずに栽培し、果実に十分な栄養をいきわたらせたリンゴです。
見た目は少し悪くなりますが、断然甘くおいしくなるのです。
③ 木村秋則さんという方が作ったリンゴです。
絶対に不可能と言われていた無農薬無肥料栽培を、8年の歳月をかけ長年の極貧生活と周囲からの孤立を乗り越えて、試行錯誤の末にようやく実現したリンゴです。
この中でどれか一つを選ぶとしたらどのリンゴを選びますか?
僕なら③を選びます。味がどうとか品質がどうという説明は一切無いのにも関わらず、単純に食べてみたいと思ったからです。きっとあなたも同じでは無いでしょうか。
これはこの本に出てくる『ストーリーの黄金律』という、人の感動を呼ぶ3つの要素が含まれているからです。
その3つの要素とは
- 何かが欠落した主人公が
- 何としてでもやり遂げようとする遠く険しい目標に向かって
- 数多くの葛藤、障害、敵対するものを乗り越えていく
というもの。
この要素が含まれていると、人は心を動かされる事が多いそうです。事実僕も動かされて③のリンゴを選びました。ビジネスでストーリーを使うとこんな風に人の感情を意図的に動かす事ができます。
この要素は何も特別な人にあるわけではありません。あなたの過去にも当てはまる経験があるのではないでしょうか。例えば高校の部活や大学受験、仕事でノルマを達成した時、試行錯誤した子育て、趣味が上手になっていく過程などどんな事にも当てはまります。
ストーリーがあるからこそ人は共感したり感動したりして、興味を持つようになるんですね。この本ではストーリーを活かして成功した実例をたくさん挙げています。
奇跡のリンゴ意外にも
落ちないリンゴ
旭山動物園
かき氷屋 埜庵(のあん)
養豚農家 みやじ豚
ビーサン専門店 げんべい
など他にもいくつかのお店や企業が登場します。
上で挙げたストーリーの要素にはさらに3つの重要な項目があり、その項目がしっかりとリンクすることが大切。
その3つは
- 『志』のストーリー
- 『ブランド化』のストーリー
- 『エピソード』のストーリー
です。
それぞれのストーリーをしっかりと作り上げることでちょっとやそっとでは薄れない最強のストーリーができると述べています。とても分かりやすく解説が入っているので読んでいて理解が早いです。ただ、どちらかというと企業向けのストーリー作りを前提としているようで、ブログにそのまま取り入れるにはちょっとした切り替えが必要になってくると思います。
- 志のストーリー:読者にどうなって欲しいのか
- ブランド化のストーリー:読者に対して何を提供できるのか
- エピソードのストーリー:なぜそうなって欲しいと思ったのか
こんな感じに切り替えるとブログでも使えるのではないでしょうか。
この本では他にもストーリーを作る時のポイントだったり、具体的な手順を示してあります。本の最後にストーリーを作るためのワークシートがダウンロードできるようになっています。そのワークシートを最初からそのまま進めていけばストーリーが作れるように構成されていて、本を読んだ後に実践すると自分でも知らなかった自分を気づかされたりします。是非実践してみてください。
コンテンツマーケティングのためのストーリーテリング

著者:田中森士
2019年に出版された比較的新しい本です。
この本を読むためにはある程度横文字の意味を知っておかないと引っかかる事が多いかもしれません。本文中には次々とカタカナ英語が出てきます。『カスタマージャーニーマップ』だったり『ファクト』や『ソリューション』などなど、いきなりポンと出てくるので知らないとなんのことかよく分からないまま読み進めてしまう事になります。
それらを自分で調べられるような方であれば、“ストーリーテリングとは何か”ということを知らなくても問題なく読む事ができます。
逆に言えばそういった点では読者にとっては優しくない本でもありますね。ある意味反面教師にして、自分の記事ではやらないようにと心がけましょう。
あなたはまったく実績のない企業やブログ運営者の記事を読んで、その内容を信用しますか?おそらくしませんよね。そんな記事は最後まで読む事なく離脱してるかもしれません。そうなってしまってはいくらストーリーを作ったところで何の役にも立ちません。そうならないためにもまずは読者からの『信頼』を得ることが最も大切だと筆者は言っています。
Web上に基本的なコンテンツを充実させ、それからプロダクト(製品)やサービスを磨く。そうすることで信頼を得る事ができます。つまり、ブログで言えば記事を充実させてから初めてストーリーが活きてくるということだと僕は解釈しました。
他にもこの本では特にペルソナについて重要視して書かれています。ストーリーを作っていくためにはペルソナの設定はとても大切です。
- ペルソナの重要性
- ペルソナ設定に必要な3要素
- ペルソナを設定する時に意識すること
- ペルソナの使い方
- ペルソナに刺さるストーリーとは
など。読めばあなたのペルソナが完成すると思います。そのペルソナを実際に利用してブログをより読者に寄り添ったものにしていく事ができるはずです。
僕は本を読みながら同時進行で元々設定していたペルソナを作り変えていきました。するとかなり具体的なペルソナになった経緯があります。
この本にはさらに続編があり、2020年に出版されているためかなり新しい情報を得る事ができます。
パーソナルマーケティング

著者:本田直之
あなたはご自身のブログのビジョンが明確になっていますか?
自分の言いたいことばかりを記事にしていませんか?
目的のためのインプットを欠かさずしていますか?
この本の筆者はこれまでにたくさんの方をプロデュースした経験から、パーソナルマーケティングがうまく行っている人には共通点があると言っています。
- 自分の進みたい方向が分かっている
- 自分になにが足りないかを理解して、そこを埋める努力をしている
- 自分ならではの独自性をつねに意識している
- 周囲への貢献をつねに考えている
このように自分のことをよく理解している人は例え間違った方向に進んでいたとしてもすぐに軌道修正ができるのだと思います。まずは自分を知ることが最初の一歩かもしれません。自分のことをもっとよく知るための手順もこの本には書かれています。
ブログではさまざまなコンテンツを作っていくのですが、ご自身のプロフィール(経歴)やスキル(技能)をそのままアウトプットして記事にしたりしていませんか?
そのプロフィールやスキルが誰でもすぐに理解できて利用できるものであればそのままでも大丈夫ですが、特殊なもの(一般的には理解しにくいもの)の場合は少し視点を変える必要があります。
本文に出てくる例えはあるお医者さんの話です。とても優秀なお医者さんが外科手術の最新技術と症例について大量の記事を書いたとします。同業者に向けて最新の情報を提供するならそれで問題ないですが、一般の方に向けて自分の考えを伝えたいのならその内容は理解してもらえないし読んですらもらえないはずです。
『誰の役に立つのか』という視点で考えれるようになるとこう変わります。
- 多忙な日々の中で最新技術の勉強をしてスキルアップを欠かさない、そんな優秀な医者が独自に生み出した時間管理と勉強法
- 強烈なプレッシャーの中で手術を成功させる外科医が教える、プレッシャーに負けないメンタルトレーニング法
他にも自分の強みを知る方法だったり、誰の役に立つのかを考える方法だったりとブログを作っていくのに役に立つ思考法がたくさん書かれています。先にご紹介した2つの本よりもどちらかというと個人ブログ向けの内容になっていると感じました。何冊も本を読む時間がないという方はこの本だけを読んでもかなり勉強になると思います。
ブログ・ブランディング
〜10年生き残るブログ戦略〜

著者:かん吉
『わかったブログ』で有名なかん吉さんが著者の本です。
かん吉さんの他の著書も拝読しましたが、10年近く前からSEOに頼らないブログ運営を推奨されています。Googleのアップデートがある度に検索順位が下がって収入が激減してしまうようなブログ運営では、いくら頑張って記事を書いても無駄な努力になってしまう可能性が高い。
たしかに僕もそう思います。もともと僕のブログにはアフィリエイト記事がほとんどないので、この本を読んで改めてやり方は間違っていなかったんだなと思いました。
かん吉さんも本文で言っていますが、情報系のブログは時間が経過すると情報がどうしても古くなります。その都度リライトが必要になるんですね。反面、生活に役立つことや挑戦した事を記事にしている個人ブログはリライトの必要がありません。
個人ブログは時間をかけて記事を増やせば増やすほど『ブランド』になるようです。やはり自分をブランド化することは結果として息が長くなり最大の収益化につながるということですね。
本の最後に10年生き残るブログを作るためのポイントが書かれています。
- ジャンルを絞った個人ブログを立ち上げる
- 週1〜2回以上の定期更新を長く続ける
- 大手メディアからのアプローチを積極的に受ける
- 電子辞書の出版を目指す
- 本物の専門家になる
ブログはオワコンと言われている今の時代でこれをすれば生き残れるかは分かりませんが、これからブログをしていく上でとても大切な内容だと思います。
この本はブログをしていく上での心構えや考え方などを学ぶにはとてもいい内容だと思いました。他の本とは違い実際にブログ運営を10年以上続けて成果を出している方が著者なので、具体的に書かれていてブロガーにはとても理解しやすいですし説得力があります。
ブログを始める前に読んでおきたかったなと思った本です。
ものがたり起業:これであなたも人生逆転!

著者:皆倉慶彰
あなたはマンガやアニメは好きですか?
この本の著者はかなり好きなようで、有名なマンガやアニメを使った例えが沢山出てきます。
ドラえもん、ドラゴンボール、スラムダンク、はじめの一歩などなど。マンガ好きの男子なら読んだことがある本ばかりなのでとても理解しやすいですね。
例えば努力を努力と思っていない人のこと説明するのにドラゴンボールの孫悟空を例えに出しています。
悟空に負けじと必死に努力して強くなろうとするベジータに比べ、悟空は特訓を楽しんでいるんですね。だからいつも決まったように『オラ、ワクワクすっぞ』というセリフが出てくるわけです。
この本の著者は自身の過去をストーリーとして紹介しています。
トップセールスマンから脱サラして起業するも3年でお店が潰れ、残ったのは借金だけ。そこからネットビジネスを死に物狂いで初めて半年後に月50万を稼ぐように。しかしその8ヶ月後には作り上げてきたサイトが1日でなくなってしまい、一晩で収入は0に。
そのあと交流会『ビジネス失敗体験談お茶会』を開き、そこで出会った人たちの教えで1ヶ月後には月収154万になるというすごい伸び。
今ではクライアントをサポートしてゼロから2週間で300万の売り上げをあげたり、双子を持つシングルマザーの収益を2ヶ月で220万に伸ばすなど顧客の成果に貢献する立場になっています。
このような経験のある方だからこそこの本を読むととても学びがあります。自分のものがたりの作り方、活かし方、魅せ方など分かりやすく書かれているのでとても参考になると思います。
例えがわかりやすいので読み進むのも早く、すんなりと読めてしまう本です。
『【無料で読める】あなたのストーリーを作るための本5選』のまとめ
ブログはオワコンと言われている今、ブログだけで稼ぐのもなかなか難しくなってきました。ただ、それでもブログが無くなることはないはずです。
CMやYouTubeなどの動画や音声を視聴して『あ、これいいな』と思ったらまずGoogleで検索しますよね。そしてサイトを訪問して情報を得ます。つまり最後は文字を読むことになります。文章にする事で読者に対してしっかりとした情報提示ができるのもブログのメリットです。
何より文字を読むのが好きな人というのは居なくなりません。まだまだブログで稼ぐ事は可能です。
ただ、アフィリエイトブログのような“情報だけを提供しているブログ”はこれから先の収益をあげていくのはなかなか難しくなりそうです。
読者は有益な情報だけではなく、読んでいて面白いものを選びます。あなた独自のスタイルで読者を楽しませ、興味を持ってもらい買ってもらう。そのためには読む人を引き込むストーリーが必要です。
ぜひあなたのブログにもストーリーを取り入れてみてください。すぐに収益に直結することはないかもしれませんが、あなたのファンになってくれた読者はとても大切な存在になるはずです。